
笠間焼、若手作家の器を集めました。
茨城県
発祥は、江戸時代。伝統を受け継ぎながらも作家の個性を重んじる焼き物の里として今注目を集めています。 もともとは、業務用の食器などで栄えた歴史もあるそうですが、昭和時代に工芸陶器への転換を目指し、 釉薬の改良や粘土の研究、陶工の養成など試行錯誤を重ね、世界的評価を受ける工芸の器となりました。 昨今は、隣県の益子焼とともに若手作家が集まり、新しい個性のある器が生み出されています。
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2,860円 ◂ SOLD OUT

笠間焼「陶と暮らし」で出会った3人の作家さんを紹介します。
11月3日文化の日、おもしろい若手作家が集まっていると聞きつけ笠間焼、秋の陶器市「陶と暮らし」に行ってきました。そこで出合った器を、今回も少しだけ調達。秋冬の食卓にぴったりのぬくもりのある器たちです。毎年秋と冬の2回、隣県の益子焼と同時に陶器市が開催されるので、両方行くという方も多いそうですが、今年は笠間に照準をしぼり、電車でひとり、器を探しに行ってきました!
庄司工房

会場をぐるっと見て回りながら、最初に目が止まったのが庄司工房さんの器でした。
「鞠」のようにまるくカラフルな小鉢、クレヨンのような質感の線画がとてもかわいらしく、手に取ってみることに。
どのようにして絵付けされているのが気になったので、庄司さんに聞いてみると、
クレヨンのような絵具があり、それでひとつひとつ描かれているとのこと。
そんな道具があることも初めて知り、やわらかな線に少しの間、見とれてしまいました。
笠間の土は鉄分の多い赤土。焼成する際の収縮率がとても高く、
扱いづらいということで他の土とブレンドして使うことが多いそうです。
赤土の器に白化粧をし、その上に絵付け。
こちらは、伝統的な「網目」という模様をクレヨンのような絵具を使って描いたもの。
底が平なのもかわいらしく、とてもやわらかな雰囲気です。
庄司工房さんでは、この2作品を2つずつ買い付けてきました。
近藤 文

近藤 文さんのブースは、会場内でひときわ「秋」を感じる場所でした。
ディスプレーもさることながら、器の色や佇まい、豊かな表現力が伝わってきました。
こちらのボウルやゴブレットは、織部、飴釉、灰釉など伝統的な釉薬とオリジナルの釉薬を組みあわせて
パッチワークのように彩られています。
手にとるとほどよい厚みもあり、手作りのぬくもりを感じる器。
今回は、飯碗にも使えそうな「角ボウル」を買いつけてきました。
中野 明彦

中野さんのブースには、食器だけでなく動物のオブジェや茶道の茶碗などアートな作品も。
ひとつひとつどれもがユーモアとセンスにあふれています。
また中野さんは釉薬にすごくこだわられていて、珍しい色がたくさんあります。
たとえばこちらの茶碗は、窯で焼いている途中に、一度器を出して急冷することで、
この黒を実現できたのだそうです。
そんな中、決して派手ではないけれど美しさと力強さを感じたのがこちらのマグ。
外側はしのぎという技法でひとつひとつ模様が描かれ、内側はグラデーションのように色が広がっています。
生まれながらにして、アンティークのような雰囲気を持っているこのマグを、2点買い付けてきました。
電車でひとり旅。のどかな笠間焼陶芸の里へ。

今回はひとり電車での陶器の旅でした。東京都内から約3時間、到着したJR水戸線「笠間駅」はとってものどかで、思わず胸いっぱいに深呼吸。
ロータリーに出たもののバスもタクシーも簡単にはつかまらさそうなので、駅から会場までの約2.1kmはレンタサイクルで行くことに。
道中、中学生や民家から出てきた男性、ガードマンのおじさんなどなど、
すれ違う方々、「こんにちはー」と挨拶をしてくれました。都内で生活しているとみそんな経験も滅多にないので
少しじーんとしてしまいした。
笠間焼の陶器市は、毎年春と秋の2回開催されています。よければ行ってみてくださいね。

買い付けてきた器はこちら!

